「姉妹隷記 −凌宴−」

- mini novel -

口の中で男の人の獣器が震え、直後、熱く粘りつく精液が流し込まれました。
一瞬のうちに舌を浸したそれが口内に満ちていきます。

わたしが、性欲の捌け口でしかないという事実。
それを知らしめるかのように、男の人はわたしに咥えさせたまま、射精を続けます。

口の中にある牡液の匂いが、呼吸のたびに鼻に満ちます。
それが、顔に、そして身体に掛けられた白濁液のものと混じり、嗅覚を通して認識する世界の全てが、男の人に犯され続ける現実で埋め尽くされます。

わたしは休むことは許されません。

お尻を貫かれ、秘壺を抉られながら、両手は硬くそそり立った獣茎を握り、欲望のために奉仕します。

 

「っっ!」

あやねちゃんの声が聞こえました。

あやねちゃんもまたわたしと同じように、男の人に跨らせられ、自分の体重で牡棒の先端を身体の奥に迎え入れています。
そして、お尻も同じように犯されていました。

わたしは男の人達に、あやねちゃんよりも自分を犯してくれるように懇願しました。
その結果、わたしは常に五人の男の人に犯され続け、あやねちゃんは二人の人に嬲られ続けています。

欲望のままに弄ばれ、矜持を踏みにじられ、ただ性欲の発散相手として取り扱われる現実は、わたしとあやねちゃんの間に何も変わりはありません。

これは終わりでもなければ、始まりでもありません。

ここに捕らえられて以降、わたしは数えきれない程の男の人達に犯されてきました。
この先も同じように犯されていくでしょう。

あやねちゃんも同様に。

繰り返される凌辱の中で、いまこの時だけ、あやねちゃんの辱められる回数が減ったところで、それは絶え間なく襲い掛かる津波から、一匙分の水を減らすようなものでしょう。

でも、わたしはあやねちゃんのお姉さんです。
あやねちゃんは、わたしの妹です。

わたしは、口内から溢れようとする精液を、音を立てて飲み干しました。
自分が辱められた証である白濁汁を、自分の意志で嚥下する。
性奴隷でしか為し得ないその行為に男の人達が満足そうな笑みを浮かべました。

「美味かったか?」
「は……はい、とても美味しかったです」

教え込まれた回答をわたしは口にしました。
口にしたつもりでした。

「そうか。かすみも、かなり従順な牝奴隷になってきたな」
「……えっ」
「俺の問いに、『とても』という言葉を付けて答えたじゃないか」

いま、この瞬間もわたしは犯され続けています。
媚唇とお尻で二本の肉棒を咥え、胸を揉みしだかれ、屹立した牡竿を両手で扱くわたしは、言葉を選び余裕などありません。
だから。

「んー、どうしたぁ?無意識に本音が出ちまったのか?」

反論するよりも早く、次の獣棒が突き付けられました。
考えるよりも早くわたしはその先端に唇をつけ、割れた先に舌を這わせ、ぷっくりと膨れた部分を舐り、そして竿の部分を扱くために、口中へと迎え入れました。

わたしは、何故、「とても」などという言葉を使ってしまったのでしょう。

単に、教え込まれていた言葉だったから、という思いに、男の人の言葉が重なります。
もしかして。
本当に、わたしは。

あやねちゃんがまた苦しげに呻きました。
おそらく射精が行われているのでしょう。
お尻からあやねちゃんを抱え込むように犯していた男の人が心地よさそうに腰を振るわせます。

哀しいことに、その悲惨な現実がわたしを正気に戻らせました。

あやねちゃんを守る。
守れなくても守る。

凌辱の波に押し流されそうになっていたわたしは、ぎりぎりのところで踏み止まることができました。
そして、自分が流されそうになっていたことを初めて知りました。

だいじょうぶ。
もう、流されない。流されたりしない。

そう自分に言い聞かせます。

お尻の中で獣竿が震えました。
熱い液体が体内に吐き出されていきます。
それに共鳴するかのように、膣内でも射精が行われました。

その時にもう少しだけ頭が働いていれば、わたしは絶望的な結末に気が付いていたでしょう。

流されないということは、凌辱に立ち向かい続けるということであるということです。
即ち、絶え間なく繰り返される被虐に真っ向から立ち向かわなければならないということです。

「っっぁ!」

まるで初めて犯された時のような強い嫌悪感が身体を走りました。
精液が身体の中に流し込まれる感覚にわたしは悲鳴を上げそうになりました。

ですが。

処女を奪われたあの時とは違い、いまは傍にあやねちゃんがいます。
わたしがここで抗いの言葉を口にすれば、男の人達は哄笑と共にあやねちゃんに群がるでしょう。

「ほら、中出ししてやったんだぜ、なにか言う事があるだろう」
「……………あ……あり……が………とう…」
言い淀みながらも、わたしは懸命に言葉を口にしました。
「………ございました」

性辱に対し、身体は抵抗することが許されません。
抗う心は、自らが発した言葉により、削られていきます。立ち向かうことで、より多くが。

その事に、愚かにもわたしは気付きませんでした。

あやねちゃんを守るため。

そう自分に言い聞かせながら、わたしは自分の身体を汚した男の人達に感謝の言葉を申し述べ、そして新たな凌辱をねだるための言葉を口にしました。

 

 

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2010/12/05 紅茶男