「あやね隷記 −尽隷−」

- novel -

目隠しが解かれ、視界がよみがえった。

それは、終日に亘って繰り返される陵辱の始まりの終わりを意味する。
これからも何度も貪られ、犯されるわたしの「朝」が終わったに過ぎない。

身体が、熱い。

動かそうとすると、数え切れぬほど内側に放たれた汚らわしい液体が動くのがわかる。
灼くように浴びせられた精液が肌を伝う。
咽返るような男達の獣臭。

その中で、汚され、屈辱と被虐を受け続けたわたしが行うのは、復讐でもなければ、泣き崩れることでもない。

唇を動かそうとする。

強制させられた、自発的な意思などではない言葉を発するだけ。
そう自分へ何度も言い聞かせながら、言葉をつむごうとするが、それは唇への震えにしかならない。

「どうした。ほら、毎日繰り返している牝奴隷の日課だろ」

一人の言葉に、下衆達が笑う。
そう、日課でしかない。

「今朝……は、わ、わたしの…………身体で、皆様の…………」
決められた言葉。
それを魔法の呪文のように、必死に繰り返す。
「皆様の……せ、性欲を処理していただき………ありがとうございました」
たったこれだけの言葉なのに、肩で息をするような疲労感に襲われる。

言葉は言葉だ。
心を縛るものなどでは決してない。

「せ、せめてもの感謝として……わたしの恥液で………汚れてしまった、み、皆様の……ものをおしゃぶりして…………清めさせて……ください」

心は、言葉などには縛られない。

「お願い……致します」

頭を下げたのは屈服ではない。
ただ、表情を誰にも見られたくなかった。

いま、わたしはどんな顔で屈辱的な台詞を口にしたのだろうか。

男の一人が、陵辱の跡が残るものを寄せてきた。
指でしごき、唇に導く。

一方的に突き入れられた末に果てるような口唇陵辱とは異なる感覚が襲う。

舌を絡ませる。
幹にあるものを舐め、続いてその先端を舌先でなぞる。
割れ目から苦いものが染み出してきた。
唇をつけ、そして、吸う。

清掃という名目だが、これで終わる男などほとんどいない。
口中の獣棒が固さを増した。
わたしは、それを満足させなければならない。

自分が犯した女からの奉仕。

それが興奮を生むのだろう。
男達が知性のない笑みを浮かべる。

それを蔑むことで、心の中で砕けそうになる何かを守りながら、わたしは射精を導くために、男のものを根元まで呑み込んだ。

 

2005/10/23 紅茶男
2007/06/26 novel 追加